太玉命(ふとだまのみこと)

<テーマ>

アメノフトダマ命は天岩戸で、後に様々な職業の祖神となる神々を指揮

してアマテラス大神のための祭りを行った神さまで、神社で見かける

玉串や注連縄(しめなわ)のルーツとされています。天岩戸に隠れた

アマテラス大神を誘い出すためにアメノフトダマ命は洞窟の前で占いを

行い、続いて枝葉の茂った榊に、大きな曲玉を連ねた玉飾りと大きな鏡、

楮(こうぞ)で織った白木綿(しらゆう)と麻で織った青木綿を下げ垂

らし大玉串を作りました。アメノフトダマ命はそれを捧げ持ち、同時に

祝詞の神であるアメノコヤネ命がアマテラス大神を賛美する祝詞を奏上

して大神の出現を願いました。そしてアマテラス大神が天岩戸から出て

きたときに、すかさずアメノフトダマ命が用意していた尻久米縄

(注連縄)で岩戸の入り口を塞ぎました。これによってアマテラス大神

が再び岩戸に隠れること無くこの世に太陽の光が満ちたといいます。

天岩戸の入り口を締め切ってしまう注連縄は、この時バリアの役目でし

たが、この場合は「光輝く日の神の居場所はこちらですよ」と、アマテ

ラス大神の本来あるべき場所(聖域)を示すものともいえます。

玉串とは、榊の枝に紙垂(しで※紙を細長くきったもの)を付けた供え

物のことで、太玉串とは「立派な玉串」のことです。今日でも神社で

お祓いを受けたり、地鎮祭などで、神主に祈祷をしてもらう際に玉串を

捧げる習慣があります。これは、神の意思に従う気持ちを表し、神との

コミュニケーションを確認するという意味です。このように祭具という

のは、神と人間が交信するためのアイテムとなります。これを最初に作り出したアメノフトダマ命は

玉串を作る時に楮や麻の糸で織った布を用いたことから、楮や麻の神さまとしても信仰されています。

注連縄は神社の鳥居や社殿に限らず、御神木や石などの御神体、あるいは神域とされる場所に張り巡らされ

ています。注連縄が張られた空間の内側は、神が降臨して宿る場所を示していて、その神聖な空間のなかに

不浄なものが入ることは厳禁とされています。このように清浄と不浄を分かつ注連縄そのものにも、

当然としてなんらかの霊力が宿ることとなります。それを示すのが注連縄につけられる紙垂です。

注連縄には玉串に用いのと同じ紙垂を垂らしますが、その紙垂そのものが神の寄り代と考えられています。

アメノフトダマ命は、占いの神 祭具の神

 

<ご利益>

災難除け 厄除け 方位除け 縁結び 技術向上 殖産業守護 織物などの産業守護

<神社>

安房神社(千葉県館山市)

大原神社(千葉県君津市)

天津神社(新潟県糸魚川市)

粟井神社(香川県観音寺市)

大麻比古神社(徳島県鳴門市)

五社神社(静岡県浜松市)