火之迦倶槌神(ひのかぐつちのかみ)

<テーマ>

カグツチ神は母神であるイザナミ神が最後に生んだ御子です。火の神で

あるカグツチ神を生んだときにイザナギ神は陰部を火傷し、それが致命

傷となり死んでしまいます。すると妻の死を悲しんだイザナギ神は激怒

し、持っていた剣でカグツチ神を殺してしまいます。そのとき切られた

カグツチ神の血や体から様々な神が生まれました。民間信仰で家の台所

に祀られている竈の神や荒神と呼ばれる火の神がいます。これらの神は

ふだん人間の生活を守り、富を与えてくれると言われます。しかし、

その神を穢すようなことをして怒らせると荒れ狂い、すべてを焼きつく

し家や財産、時には命まで奪われてしまいます。このような脅威と恩恵

の二面性は、自然神の基本的な性格です。しかし、人間の生活に非常に

密着した「火」の神さまだからこそ、古くから大事に祀られてきたので

しょう。愛宕神社や秋葉神社に祀られるカグツチ神は防火の神として

有名です。愛宕神社のある京都の愛宕山は、大天狗の太郎坊が君臨した

と言われる全国の天狗の本拠地とされます。中世には修験道場の霊山と

して栄え、ここで修行した山伏たちが諸国を巡って愛宕信仰を広めたそ

うです。一方の秋葉神社は総本社は静岡県の秋葉山本宮秋葉神社です。

秋葉神は山岳信仰からはじまり、神仏習合を経て秋葉山大権現として

信仰されるようになりました。秋葉さまの神徳は一に剣難、二に火難、

三に水難といわれ、中世以来武士の崇敬を集めました。その後は火難除

けの信仰が深まり、火事が多かった江戸時代には火難除けの秋葉信仰は

大いに広まったそうです。現在、電気街で有名な秋葉原の名前も、当時の信仰の名残を伝えるものとされます。

カグツチ神は、火の神 鍛冶の神 防火の神

 

<ご利益>

鎮火 火難除け 郷土守護など

<神社>

秋葉山本宮秋葉神社(静岡県浜松市)

愛宕神社(京都府京都市)

伊豆山神(静岡県熱海市)

全国の秋葉神社、愛宕神社、陶器神社、火産霊神社など